水冷エンジンを採用したハーレーとは

ハーレーのヘッドライト

大型バイクのハーレーはそのほとんどのモデルに空冷エンジンが採用されています。走行中に外気を取り込んでエンジンの熱を逃がす空冷エンジンはシンプルな構造で軽量なことを理由に、ハーレーの初期モデルから使われていました。
技術の進歩によって冷却液を循環させる水冷エンジンが開発されましたが、性能の向上を期待できるにも関わらずハーレー社は空冷エンジンにこだわり続けていました。水冷エンジンはその性質上、ラジエーターやホースなど多くのパーツが必要になります。車体のデザインにこだわるハーレー社はパーツが少ない空冷エンジンの機能美を高く評価しました。

その姿勢は変わらず、現在に至るまで採用を続けています。

しかしハーレー社もすべてのモデルを空冷エンジンで統一したわけではありません。2002年にはハーレーで初めての水冷エンジンを採用したVロッドモデルが販売されました。

ドイツのポルシェ社と共同開発した水冷式のVツインエンジンは空冷エンジンにはない加速性を持ち、ハーレーのスポーツモデルに新しい可能性をもたらしたと言えます。Vモデルは2017年モデルを最後に生産中止となりましたが、現在でも中古車としてなら購入は可能です。

2019年には新型の水冷式Vツインエンジンを採用した新モデルのパンアメリカとブロンクスが発表されました。排気量はパンアメリカが1250cc、ブロンクスは975ccで、Vロッドの後継モデルとして多くのハーレー乗りから注目されています。